エストニア
エストニアは、ヘルシンキからバルト海をはさんで
向かい合っている国です。
私の高校の地理では、エストニアなんて国は、
ありませんでした。
バルト三国は、北から、
エストニア〜ラトビア〜リトアニアとなっています。
ちなみにその下は、
ベラルーシ〜ウクライナです。
いつのまにか、世界地図は変貌を遂げています。
これらはもともとは、独立した国家でした。
それが、ロシア帝国に乗っ取られ、
ロシア帝国崩壊で独立し、
ソビエト連邦にまた乗っ取られ、
ソビエト崩壊でまた独立しました。
これぞ尊王攘夷ですよ、攘夷。
いやつくづく、大陸は、のんびりできません。
恐ろしいところですな。
ところが、政府が変わっても、
人間は仕事を持ち、恋をするので、
簡単にはその土地を離れられません。
ロシア語しか話せない残留ロシア人が、
今でもまだ多く住んでいて、
母国語と英語しか話せない若者と、
断絶してしまっているそうです。
悲しい現実ですね。
さて今回、そのエストニアの首都タリンに、
日帰りで行きました。
ヘルシンキからタリンへは、フェリーで85km。
2時間の船旅です。
フェリー会社は、4つあります。
日本からネットでフェリーを予約しました。
「ホテルから歩いていけるのは、
kauppatoriターミナルやな、
ふむふむ市場の横やから、帰りに買い物もできるぞ」
と、そこから発着するフェリーを取りました。
ところが、出発の朝、予約のコピーを見て、
友人Mが、「ひろ、kauppatoriターミナルじゃなくて、
kanavaターミナルって書いてあるよ!大丈夫?」
またやってまった〜〜。
地図の字が小さいので、
「ka」のとこしか、見てませんでした。
kanavaターミナルは、さらに遠い場所です。
しかし、ギリ気付いて良かったです。
タクシーで行けば済むことです。
青息吐息でフェリーに乗り込みましたが、
今度は、座る席がありません。
3000人くらいの人が乗っている
大型クルーズ船です。
船内を2周ぐるぐるしましたが、
ただ座るだけの客席が、1つもありません。
レストランとゲームセンターばかりで、
船内は大騒ぎです。
いいかげん疲れたので、観念して、
レストランに入り、ビールを飲みました。
やっとゆっくり座って、初めて気付いたのですが、
こうやってビールを飲むのが、
正しいクルーズ船の乗り方なのかもしれません。
日本のように、
進行方向にベンチシートが並んでいるのでは、
話も出来ないし、楽しく時間が過ごせません。
まあ日本人は、公共交通機関で「寝る」
という芸当を持っていますからね。
でも、大陸では、寝るのは危険ですから、
こうやってわいわい騒いで、
時間を過ごす文化なのでしょう。
ほろ酔いで辿り着いたタリンで、
世界遺産「タリン歴史地区」を
がっつり観光しました。
13世紀の街がそのままに残って、
かわいらしい街でした。鎌倉てかんじです。
政治がどうあれ、
どこの街も、人々は笑顔で、人生を楽しんでいます。
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